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ファットチューズデイサウンドのブログです。

equipments review

Softube Console 1

3月も終わりますが、2014年、あけましておめでとうございました。

昨年は遂に年に1度のブログ更新となり、ごくごく少数の読者の方々には申し訳無く思っています。そういえば昨年、唯一の回でイチオシしたダフトパンクのランダム・アクセス・メモリーズ が 本当にグラミーを獲ってしましましたね(笑)。さすが俺。芸名プロフェットにしようかな・・・と、ご自愛モード満載でスタートしている2014年です。


放置している間に、世の中もずいぶん変わった感あるんだけど、これはこれとして、時間をみて少しずつ紹介して行きたいと思います。
 

consoleone
 

No.1。一番最近買ったのがSoftube Console 1。今買うと日本で 第一号っすよ。と、そそのかされて導入。いや前からすごく気になっていたものなのだけども。Softube は、アナログモデリングプラグインで有名。今、破竹の勢いのUniversal AudioのUADプラグインに対抗できる数少ないプラグインデベロッパじゃないかと思います。最近になって、評判の良かったAbby Roadプラグインとかも実はSoftubeのOEMだったことを知りました。納得。いいメーカーなんです。

そのSoftubeがSolid State Logic公認で4000Eのチャンネルストリップのモデリングプラグインを作り、さらにそれと連動する専用のリモコンも作って、DAW上で本物のSSL4000Eでミックスする感覚で作業できるというとても面白いシステムを完成させたのがコレ。画期的な箇所は画期的なだけに、説明するのが長くなりそうなので詳細はメーカーページへ(笑)。


自分的にやっぱりDAW上のEQを直接回したい。その一心で買ったようなもの。つうのも、かつて・・・、NocturnというNovationのコントローラーを使ってEQをやっていて。その頃とても幸せな日々を過ごしていたんですが、まあ壊れて。その時、なんとなくラップトップで全部できる完結できる”スマートなスモールシステムみたい感じに憧れはじめたもんですから、俺もマウスでだけでしっかりできる様にならなきゃなっ!と買い直しをしなかった。そのせいでか知らんけど、なんか上がりに納得できない時期が続いたことがありました。慣れればマウスで回しても一緒だとも思うんだけど、直接回すことでベターなポイントを発見ができていた気がしてる。

このConsole 1、関心するくらいホントよくできてて、動作とかも心配ナシ。楽しいし。ただ本当にこの機械を4000Eの代替機としてを使い切ろうと思うならば多少慣れる覚悟が必要。ロータリーエンコーダーのサンプリング精度が問題かどうかは分からないけど、Qをスウィープさせるのとかもゆっくりやらないとポイントが飛んでしまうし、ディレイも少しあるから急げば急ぐほど微調整が難しい感もある・・・、当たり前だけどさすがにアナログの1:1のレスポンス感はないということ。今のところマウスの方が断然ミックスが速い(笑)。

でもでもですよ、やっぱし触って回したいときに回せる相手がいるっていいんすよ。マウスがおっくうになったり、なんだか良く分からない音源に遭遇してEQポイントをロストしてしまったときとか。ミックス行為にうんざりしてしまった時とか(笑)。それこそマスタートラックのEQとかは必ず触りたい派なのでとりあえず今は手軽なアウトボードインサート的な感覚の選択肢としてハッピーにつき合っています。それなりにしっかりとした値段なんだけど、良く分からんプラグインやアナログエミュレーションアウトボードに手出すんならこっちも方がオススメ。

 

ところで、このコンセプトの製品。ずうっと前から欲しいと思ってたんだけど、個人的にはSony Oxford(Sonnox)にやって欲しかったですね。


 

Josephson Engineering C617 set

JosephsonC617set。アコギ収録の最強マイクロフォンとの言われるそれ。バイオリン/フィドル収録についてもあれこれ詰めると話題に出てくる。フォーキーな音楽ではキラーマイクとされているものなんだけどもちろんいつもの通り日本ではじぇーんじぇん無名。ってゆうか、知ってても誰も現物みたこと無い、触ったことない(笑)

実はー、今後の長い人生のお供にと、ド定番Soepes CMCを買うつもりだったのだけれども、、、いつものあれでつい魔が挿しちゃったんですよね。あーあ。

C617


Josephson
は、測定用マイクを作っていたりするマイクメーカーなんだけど、このC617のほか、スティーヴ・アルビニと共同開発をしたスネア、タムをあたりを収録するサイドアドレスマイクe22sが有名だったり、他にもManleyのリファレンスマイクとかのカプセル供給も行ったりとかで、地味だけど尖ったマイクを揃えているブティックメーカーなイメージですね。熱心なエンジニアならみんな知ってる、でもやっぱり日本ではまず見た事ない、まーそんな感じ。

このC617は、48vファンタムの供給を受けて内部200v(!)に昇圧して内部FETを回路をドライブさせているんだそう。みんな大きい数字には弱いのです。よく知らないけどおかげで位相特性が半端なくいいマイクなのです。


さて、レアなこのC617、アコースティック楽器に使うんだけども、面白い。アコースティック楽器の収録は、大抵、空気感、エアー、エコ、ナチュラル。自然、いっぱい、富士山みたいな雰囲気を掴みに行くことになるんだけれども、このマイクはこれらを、たぶん変態的な位相特性によるものと思うけどぎゅっとフォーカスを崩さず収録することができる。アコースティック楽器の自然さを保ったままフロントに立たせることができるので、下手にEQ、ダイナミックス処理にしなくて良いのです。アコースティック楽器に処理をすると楽器の音色やタッチが変わってしまうのでできるだけ避けたいんですが、とにかく用途を間違えなければそのまま使えてアコースティク楽器美味しさをそのまま落とし込むことができるのです。そーこーが、その手の作品つくりには最強と言われる所以なのですね。


ちなみに同じ、あるがまーま無指向マイクのEarthworksではこのようには行きません。よくも悪くも楽器の音もエアーになじんでしまうので似たような立たせ方するのであればやはり処理によるつくり込みが必要になってきます。結果よければすべて良しですが、さらに本来の音からは遠のいてしまう、、、ディフォルメでいいなら単一指向のマイクで録ってればいいじゃんと枝葉末節な話となってしまう訳ですね。


なんしか、そんな難儀な事柄とさよならできるところがC617のいいところ。バイオリン、フルート、オカリナのような楽器でもバキバキのバンドオケの上でもスルっと乗っかります。さらに控えめなEarthworksと組み合わせるとより立体的に収録できてもう言うことナッシング。


人もマイクも適材適所(笑)。いいマイクは良いよねー、よきよきに。


Soundelux ifet7

サウンデラックスのifet7。ウチのスタンダードFETマイクこと超お気に入り。またセトがウサンくさーいマイク出してきたぜーと眉をひそめられる前に紹介しておきます。

ifet7

サウンデラックスは、簡単に言うとデビッドボックというSoundeluxというポスプロに所属していたノイマンマイクのメンテ職人がノイマンマイクのレプリカを作って一山儲けようぜってのが最初(笑)。一部に中国OEM部品を使ったたりしてコストダウンしつつも大事なところはしっかり選別部品で締めてNuemannを知り尽くした調整技術で最高状態のノイマンに様に仕上げちゃうよん。という訳だ。オールドNEVEのレプリカで有名なブレントアヴィリルとかのイメージと若干被るね。十分値段高いけど本物のノイマンに比べると安い訳なんでプアマンズノイマン、ビンボー人の為のNUEMANNと言う嫌味な言われもあった気がするけど、どうにも現代Nuemannよりもビンテージな香りがするあまーいトーンがあってそれはそれとして人気があるというところ。

さて、このifet 7は、すごく面白い。U87のレプリカであり、同時にU47fetのレプリカ。で、見た目はU47fet。んー?意味分かりませんね。前面にあるトグルスイッチで切り替えでU87、U47fetを切り替えられる。なんでもU87とU47fetは内部回路が少し違うだけで他はカプセルからほとんど同じものだそうで、ノイマンマイクを知り尽くしたデビッド氏はじゃあ違うところだけ切り替えにして一緒にしちゃえばイイジャンと電球がついちゃった訳です。そして連鎖で電球ついてしまったのがお金の無い私。あー1本でいいんだ、と(笑)。俺達安直ズ。

フツーにU87、U47fet用途同様に使うので歌録、生ギター、ベードラ、ダブルベースの前置いて良い結果がでます。前述の通りビンテージNuemannな香りがしますのでリッチで太い音が必要な時は大抵これでうまく行く訳です。

そんなすばらしいマイクことSoundelux ifet7は絶版です。昔はゆってもレプリカなんでーと安く売られていましたが昨今はすげーいいマイクであることがバレて入手が非常に困難でまず手に入れることはできません。、、、しかーし。自分も壊れたら困るなあと思ってデビットボックにメールしたらば、Bock Audio名義でifet7をまた作ったとさ。話は前後したけども現在SoundeluxはBock Audioとして独立リニューアル。旧Soundeluxマイクの修理サポートも引き継いでノイマンレプリカを作っているのでした。

チャイナで同様のことが行われていたらと思うと恐ろしいほどゲスなことをしているDavid Bockですが、彼の技術とセンス、アイディアにはみんな感謝しているのです(笑)。

Lynx Technology AURORA16

Lynx Technology のマルチチャンネルのハイエンドAD/DAコンバータAURORA16。うちの要、ものすごい奴なんだけどすごい地味だからピックアップしておきしょう。

AURORA

まず、Lynx Technologyはどの製品も本物のプロ品質でぶっ飛んで音がいい。世界最速の安定したMACWINドライバが書けて、内部AD/ DAコンバータ石のスペックをそのまま製品スペックにできる完璧な設計技術を持って、AntelopeOCXみたいなリクロック技術も自社で全部作れる、多分ここ最近のデジタルオーディオの世界で一番技術あるメーカー。

主要技術陣がPHILIPSとかNASAとかの宇宙開発畑出身というありえない構成してるところでなんか納得。「米軍」とか「NASA」とか聞くと昭和生まれは”そいつはやべえ”と反応しなければいけないのです(笑)。

日本ではどちらかと言うとマスタリングスタジオとか放送局、ブロードキャストの世界でスタンダードに使われているイメージだけど米国でのネイティブDAWベースの音楽制作スタジオは大抵NUENDOLYNX AES16AURORA AD/DAが基本。個人的にすごく音が良くて好きなナッシュビルの某レーベルスタジオもやっぱりLynxだったりもする。

ちなみに自分は長らくSamplitude RME MultifaceAES32AD/DAで使ってたのでRMEと比べてどう?とよく聞かれるのだけど、正直、根本的にグレードが異なる印象。RMEはベストDTMSRクオリティーと思うけど、Lynxは異常にコストパフォーマンスの高いハイエンドオーディオレコーディング、マスタリングツールといった所かな。

ダダ褒めのLynxにはひとつ致命的な欠点があって。
どうにもタチの悪いアメリカーンな外観デザイン、、、

Earthworks TC30K / SR30

こちらは私のお気に入り、Earthworksのコンデンサーマイクの方々。無指向のTC30Kと単一指向のSR30。レーザーの照射も行える未来志向のマイク。うそ、しない。そこにあるが音をそのまま、そのまま収録できる透明人間みたいなマイク。

EW30

Earthworksは、日本で定番的支持があるとは思えないもののホール収録や、アコースティック楽器の収録を専門としているエンジニアには定評がある気がする。というのもEarthworksは計測用のマイクも作っていてどのラインナップも仕様書のF特みればわかる通りとにかく、とにかく、30kHzまでまっすぐ、まっすぐ。それは脚色が限りなくゼロなので、脚色無く録りたい時に重宝する。あるものが、あるがままー

ツマンネーマイク(笑)

そんなマイクをどんな時に使うのかと言うと、、、俺様のサイコーな演奏&音を”そのまま”録ってくれろ。と言う強面奏者や、収録された音を聴いてこんなの俺の音じゃない!と発狂する収録経験の浅い自然原理主義奏者の収録を行う時にそーっとだね、、、

なーんて冗談で。 やはりアコースティック楽器を録る時に使います。オフマイクはもちろんのこと、オンマイクでも崩れず録れるとこが好き。いらないけどいてほしいと言う絶妙なアンビエンスにもいい仕事する。パブリックアドレスにも良。

 基本、太い、抜ける、熱い、厚い、バーン、どーん、とか好きなんですけどね。
大人になったのです、とかいって。LOVE Earthworksっすわ。

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