JosephsonC617set。アコギ収録の最強マイクロフォンとの言われるそれ。バイオリン/フィドル収録についてもあれこれ詰めると話題に出てくる。フォーキーな音楽ではキラーマイクとされているものなんだけどもちろんいつもの通り日本ではじぇーんじぇん無名。ってゆうか、知ってても誰も現物みたこと無い、触ったことない(笑)

実はー、今後の長い人生のお供にと、ド定番Soepes CMCを買うつもりだったのだけれども、、、いつものあれでつい魔が挿しちゃったんですよね。あーあ。

C617


Josephson
は、測定用マイクを作っていたりするマイクメーカーなんだけど、このC617のほか、スティーヴ・アルビニと共同開発をしたスネア、タムをあたりを収録するサイドアドレスマイクe22sが有名だったり、他にもManleyのリファレンスマイクとかのカプセル供給も行ったりとかで、地味だけど尖ったマイクを揃えているブティックメーカーなイメージですね。熱心なエンジニアならみんな知ってる、でもやっぱり日本ではまず見た事ない、まーそんな感じ。

このC617は、48vファンタムの供給を受けて内部200v(!)に昇圧して内部FETを回路をドライブさせているんだそう。みんな大きい数字には弱いのです。よく知らないけどおかげで位相特性が半端なくいいマイクなのです。


さて、レアなこのC617、アコースティック楽器に使うんだけども、面白い。アコースティック楽器の収録は、大抵、空気感、エアー、エコ、ナチュラル。自然、いっぱい、富士山みたいな雰囲気を掴みに行くことになるんだけれども、このマイクはこれらを、たぶん変態的な位相特性によるものと思うけどぎゅっとフォーカスを崩さず収録することができる。アコースティック楽器の自然さを保ったままフロントに立たせることができるので、下手にEQ、ダイナミックス処理にしなくて良いのです。アコースティック楽器に処理をすると楽器の音色やタッチが変わってしまうのでできるだけ避けたいんですが、とにかく用途を間違えなければそのまま使えてアコースティク楽器美味しさをそのまま落とし込むことができるのです。そーこーが、その手の作品つくりには最強と言われる所以なのですね。


ちなみに同じ、あるがまーま無指向マイクのEarthworksではこのようには行きません。よくも悪くも楽器の音もエアーになじんでしまうので似たような立たせ方するのであればやはり処理によるつくり込みが必要になってきます。結果よければすべて良しですが、さらに本来の音からは遠のいてしまう、、、ディフォルメでいいなら単一指向のマイクで録ってればいいじゃんと枝葉末節な話となってしまう訳ですね。


なんしか、そんな難儀な事柄とさよならできるところがC617のいいところ。バイオリン、フルート、オカリナのような楽器でもバキバキのバンドオケの上でもスルっと乗っかります。さらに控えめなEarthworksと組み合わせるとより立体的に収録できてもう言うことナッシング。


人もマイクも適材適所(笑)。いいマイクは良いよねー、よきよきに。