RCAの1920年代だか30年代だかのリボンマイク。骨董品?かと思うよな、いでたち。ウチのものじゃないけどご縁があって試してみましたよー。すげーのだコレが。

リボンマイクって種類のマイクがあって。コレは大変薄い金属皮膜を振動させ、音を電気信号にうんぬん、、、ん?専門じゃないぞ。“リボンマイク”とか“ベロシティーマイク”とかで勝手に調べてくださいね。
ようはマイクというものがこの世に発明された初期のころから存在する機構のマイクなんですわ。

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これはそんな時代の超超超超高級なマイク。
音楽たのしい♪バンドやろうぜ!なんてレベルのものでは無く、録音行為自体が軍事機関、メディア、プロパガンダ機関の最先端テクノロジーとされていた頃のものですので私らのこずかいで買えるマイクとは比較にならないことは出自履歴からでもわかります。

そんなマイクの音なんですが、率直言って史上最高水準のマイクのひとつと言えます。ひたすら濃厚、濃厚、農耕 いや、濃厚。そりゃ私、新人類とゆとりの間世代ですから好み♪とか無責任ごとは軽く言えますがそろそろ詭弁はやめましょ。ジャンルとか関係ないから。
300年以上前からいい音というのは中低域の質と決っとるのです。
つまりコイツは超一級品です。

まず驚くのがMONOで録音してもLRスピーカー全部が音像で埋まる。MONO録音しか存在しなかった頃のマイクだからというのはありますがこれは回路や部品が本当によくないと絶対におきない。例えば、およそ5万以下のシナ製コンデンサーマイクと某002のマイクプリで収録された場合、音像は“点”です(笑)。リボンマイクということも相まって自然、ナチュラル、それ以上に自然、現実以上の現実感。

ノイズは現代マイクよりもちろんあるけどSN比も勘違いしちゃいけない。
ICコンデンサーマイクとは違いそのノイズ自体が気持ちいい。
MOOGのノイズ波と国内R社のノイズ波では質が違うと言えばわかるかな?
50年代USフェンダーとフェンダーJのノイズの質の違いと言えばわかるかな?
そーゆー違い。SN比と品質は無関係。

リボンだし、昔の機械なのでトーンはダーク。
でもEQでハイをあげるとすごく気持ちいい、高域もしっかり収音されてる。
フツウのモダンレコーディングでも余裕で使えます。

ちなみに本機はヴィンテージゆえ取り扱いは繊細、当然値段もサクっと買えるようなものではないですが、いつかこれだけでロックやジャズをレコードにしてみたいもんですなー。ほしいなー。

たいへん勉強になりやした。

PS
回覧板です。
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